五、(6)日水協九州地方支部の大部隊

第一章 浄水場喪失

 帰局すると水道本局の2階は少し様相が変わっていました。局庁舎1階は倉庫や車庫で占められているため、事務室は2階フロアだけとなっているのですが、明らかに人の密度が変わっています。私が外出している間に九州地方支部からの大支援部隊が到着していたのです。長旅にもかかわらず既に現場で応急給水所を大挙新設しながら活動を開始してくれています。心強いやら申し訳ないやらの感情はあったものの、やはり感謝の気持ちが一番大きかったのは言うまでもありません。

 あとで知ったのでしたが、九州地方支部の部隊は当初山陽地方に派遣されていたそうです。そこに宇和島からの火急の応援要請が届いた日水協本部が再調整し、既に現地で展開していた部隊を、急遽宇和島に向かわせたそうです。日水協本部の計らいに感謝!

 この日新たに開設した応急給水所は8カ所、それに加え地元運営の給水所2カ所への充水を加え、一気に応急給水体制が強化されたのがこの日でした。

ー この記事の原文は水道産業新聞2020年(令和2年)11月30日版(第5458号)に掲載されたものです ー


《無断転載はお断りいたします。》

*登場する人物や組織に対する私の意見・感想は、個々の評価を意図したものではありません。また、臨場感を伴わせて全容をお伝えするために人名を記載していますが、文面に対する人それぞれの捉え方に配慮し全て仮名としています。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました