発災9日目となる7月15日の日曜日、午前10時からの本庁災害対策本部会議で、初めて私が作成した断水解消状況のカラー平面図を基に、試験通水の状況等についての報告をしました。
やっと前進の状況を図で示すことができました。なおこの図面は、こののち本庁4階の危機管理課付近に張り出されることで報道機関へも公開されることとなったのです。
帰局後、仙台市水道局の二人からアドバイスがありました。
2日前の金曜日、コンサルタントを早く捕まえておくべきとのアドバイスはもらっていたのでしたが、この日は、契約できなくとも書面での内諾を至急取っておくべきだとの一歩踏み込んだものでした。また、コンサルタントと共に施工業者の確保も同様です。
書面で内諾を得るには、逆にきちんと書面で先方に依頼しなければならない。私の思う〝筋〟に従いながらも、仁村給水課長は瞬く間にコンサルタント会社側からの承諾書を取ったのです。私同様スピードを重要視する仁村、流石です。
また厚労本省江戸本補佐のアドバイスを受け内部協議した結果、技術職員だけでなく、災害対応事務のスキルを持つ職員も不足しているとの意見が出ました。今度はその双方の職員の派遣を、日水協愛媛県支部の松山市公営企業局へ要請しました。
正午、迫目水源とお隣の土居中水源を使い、断水中の地区への更なる融通作業を開始したと現場から連絡が入りました。三間地域の水道施設・管路は吉田地域ほど大きな被害はありません。
一方、ほぼ同時刻、吉田地域玉津地区で作業中の職員から連絡が入ってきました。こちらの地区は全域で土砂災害が発生しており、法花津配水区の玉津地区も同様です。案の定試験通水を行っていたところ大きな漏水が発生したとのこと。すぐさま配水を停止し漏水カ所の修繕に入りました。吉田地域、一筋縄ではいきません。
ー この記事の原文は水道産業新聞2020年(令和2年)12月14日版(第5462号)に掲載されたものです ー
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