帰局してしばらくのちの19時35分、仙台市の桜島次長から電話を受けました。今日の午後、口髭が特徴の配水管理課の加藤課長達が到着し、先遣隊の桜島次長と皆野課長との交代が終わっているはずです。いったいどこから電話をしたのでしょう。
桜島次長によると、これら仙台市からの手厚い水道支援に対して、日水協本部からは正規ルートを外れているとの声が出ているとのことでした。既に統括班を仙台市から派遣してもらいたいという要望は取り下げてあります。漏水調査で現地に既に入ってもらった3班を含め、連絡班へと役目を変えていっている先遣隊も、ここに駐在していては駄目なのでしょうか…。と考え始めたとき、桜島次長から力強い言葉が聞こえてきました。「でも大丈夫。これは姉妹都市としての仙台市長の強い意向による支援ですから。心配しないで」と。
松山市を始めとする日水協の皆さまには心から感謝しながらも、400年以上の絆で繋がる別質のものを、この言葉は私に感じさせてくれました。
この日の早朝、宇和島市水道局の3名の復旧班が、吉田地域の喜佐方地区と浅川地区のそれぞれ手前まで、長谷水源からの融通区域を広げることに成功し、383戸が解消地区に加わっていました。
ー この記事の原文は水道産業新聞2021年(令和3年)2月22日版(第5478号)に掲載されたものです ー
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