音地水源からの融通についての地元への要請文書は、話が決まった昨日のうちに作成し、早速届けていたのでしたが、その件で18時35分代々木市議からの電話です。
地元で三役会を開いて協議したそうなのですが、流量データを示した上で、音地配水区への水道用水と農業用水への影響が無い旨を、追記して欲しいとの意見でまとまったとの事です。私は感想を返します。これでは我々水道局、いや宇和島市として融通を諦めるしかない。そして融通が実現すれば助かる地区の断水解消は、8月下旬の代替浄水施設完成まで待ってもらうしかない、と。そして静かに受話器を置きました。
この件についての対応は、この時既に給水課長仁村の判断に任せていました。給水課の職員を実際に動かす仁村に、ヒト対効果を考えて動いてもらおうと。
私はすぐさま仁村の席に行き、電話での一件を伝えました。仁村の判断は、誠意ある対外折衝に定評がある嘉村主任の手が空いたため、彼をこの件の担当として今後対応させるということでした。そして地元からの意見を反映させた新たな文書を持って、彼を向かわせるということも。
私が諦めかけた音地水源からの融通を、仁村はまだ諦めきれないようです。確かにそれが実現すれば、隣接地区の断水が少しでも早く解消されるかもしれません。この災害対応では私独断での即決がかなり多かったのは事実ですが、こういう重大な場面・局面での、給水課仁村・業務課鴨脇、その二人の課長との相談はもっと多かったと記憶しています。たたき上げで経験豊富な両課長は、要所要所での決断に大きく貢献してくれたのです。
この日水質試験に合格し飲用が可能となった音地配水区からの融通問題、代々木市議へ電話を折り返し、指示通りの文書を改めて届けさせることで今後の協議継続をお願いしました。
ー この記事の原文は水道産業新聞2021年(令和3年)3月15日版(第5483号)に掲載されたものです ー
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