04)ショプロン編(2012年版 ヨーロッパ父娘二人旅)

2012-ヨーロッパ父娘二人旅

*** 18 Nov.2012 ***

 ハンガリーのオーストリア国境の街ショプロン、パスコントロールも無くあっけなく到着しました。激動の時代の面影も全く無く。
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 ユーロとシェンゲン協定によって、このようにヨーロッパは国境が無くなったかのようです・・・が、ハンガリーはユーロ導入が遅れていて、未だ自国通貨フォリントのままです。
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 ショプロン駅の構内。

 案内表記はハンガリー語と少しのドイツ語で、英語が併記されてないため我々には全くわかりません
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 とりあえず手持ちのユーロをフォリントへ両替しなければなりません。まずは両替ができるところを教えてもらおうと、駅構内にあった案内所に行きました。
 カウンターには2人のお姉さん。英語で銀行の場所を聞いたのですが全く通じません。逆にハンガリー語で聞き返されたのですが、それは我々にとって未知の言語、こちらも全く何を言われているのかわかりません。スマホの翻訳アプリという手もあったのですが、想定外の出来事にその存在を忘れて“バンク,フォリント,チェンジ”と言い続けていたら、見かねて寄ってきた地元のお姉さんを含め、我々の言いたいことが何とか通じたようでした。でもお姉さんたちは首を横に振るだけです。
 そのやり取りを何度か繰り返していたら、こちらも何となく雰囲気で相手の言っていることがわかり始めました。曜日の感覚がマヒしていたのですが実はこの日は日曜日、いくら国境の街とはいえ、この田舎町では両替が可能な金融機関はどこも開いてなかったのでした!
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 弱った顔をしていたら、先ほどの地元のお姉さんが我々を駅の外に手招きしました。
 わからないままついていくと、お姉さんは駅前のタクシーの運転手と何やら話をまとめ、我々を乗せようとします。怪しい雰囲気なので私は身構えていたのですが、結局押し込まれるように乗ってしまいました。これから何が起こるのか少々パニくりながら乗ること5分少々、雑貨屋さんのような怪しいところに到着しました。
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 お姉さんの話すこととお店の雰囲気で、そこが民間両替所と気づくには今度は少しの時間ですみました。
 適当にユーロを渡したところ、店のお兄さんが壁の表を見ながら何か説明しています。これも雰囲気で何となく理解できたのですが、休日なので最新レートではないことを言っている様子でした。ま、フォリントが手に入ればそれでOKです。
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 待っていたタクシーに再び乗って駅に戻ったのですが、帰りの車内では安堵感から、娘はカタコトのドイツ語でお姉さんと会話し、私はスマホ翻訳アプリを使って感謝の言葉を伝えました。
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 駅に戻りました。

 タクシーを降りるとお姉さんがタクシー運賃を払えと言っています。金額が理解できないので手に持っていたフォリントを見せたところ、お姉さんはその半分近くを取って運転手に渡していました。
 ん?とは思ったのですが、この時はどうでもよくなっていました。
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 あとで計算したところでは両替レートは通常の倍近くで、その中から半分くらいをふんだくられたとしても結果オーライ、損はしてなかったようでした。
 親切だったのかカモにされたのかのはわかりませんが、ハンガリーでのこれから半日の行動を可能にしてくれたのは間違いありません。助かりました。
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 駅構内の売店で昼食用のパンを先買いし、おつりの硬貨を使ってコインロッカーにバックパックを入れ、身軽な姿で街歩きを始めました。

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 旧市街に向かう道には観光客っぽい若者たちがいました。

 たぶん日本人は珍しいのでしょう、興味深げにニコニコと我々父娘を見ています。
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 霧なのか、低い雲なのか、どんよりとした初冬の一日です。

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 旧市街の中央広場。

 典型的なヨーロッパのまちのレイアウト。
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 そしてそこに面して建つのは定番の教会。(だったはず)

 教会を中心としたヨーロッパのまちづくりと、城を中心とした日本のまちづくり、中世の権力がどこに集中していたのかがわかりますね。
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 石畳。

 この主張しすぎない表情が舗装の基本でしょうが、ハイヒールや車いすには優しくないのも事実ですね。
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 日曜日のせいか、ほとんどお店は開いていません。

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 街角。

 ドイツあたりとは色彩が違います。
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 通りから、建物の間を抜ける通路が見えます。

 通っていいのかどうか、よくわからないけど行ってみよう。
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 反対側の大通りに出ました。

 そこは“大通り公園”みたいなところ。
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 人がいません。

 まちの人たち、どこに行ってたのでしょう?教会も静かだし・・・
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 駅に帰って来ました。

 コインロッカーからバックパックを取り出します。
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 それは集中制御式でした。

 日本では個別制御がほとんどですが、今回の旅ではいろんなのにお目にかかりました。
 ここのは使用開始時に下の投入口に硬貨を入れ、その時出てきた預かり証代わりのコインを終了時に右上の投入口に入れて、ロッカー番号を指定したら開いた、いや先にロッカー番号を指定したのだったか・・・。英語表記は無いけれど、完全に併記されているドイツ語のおかげで、何となく操作方法はわかりました。
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 さて、ショプロンをあとにしてブダペストに向かうとします。

 駅のホームには、ブダペスト方面行きの特急列車を待つ多くの人がいましたが、1等用のユーレイルパスを持っている我々はほぼ貸し切り状態の1等車両へ。古いけれどゆったりと快適だったため、このままブダペストまで行こうかと娘と話していました。
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 が・・・、オーストリア鉄道の高速鉄道レイルジェットに乗り換えることに。

 今回は娘をヨーロッパのいろんな所に連れて行くのが主目的なんで、ブダペスト到着が1時間近く早くなる便を選んだのでした。
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 レイルジェットの車中。

 飛行機の中のようです。昔と違いヨーロッパの鉄道はずいぶんと洒落た内装になりました。
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 途中駅タタバーニャ。

 このあたりまではまだ明るかったのでした。
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 さあもう少しでハンガリーの首都ブダペストです。

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