07)ベルリン編(2012年版 ヨーロッパ父娘二人旅)

2012-ヨーロッパ父娘二人旅

*** 19・20 Nov.2012 ***

 ユーロナイト476号で朝9時過ぎに到着したベルリン。
 前回の渡欧時には冷戦最前線で東西に分断されていたベルリン。
 今は統一ドイツの首都ベルリン。
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 その中央駅。さて、寝ぼけ眼の朝一番、何から始めようか。

51512

 朝食は車中で終えていたので、街歩きに備えてまずはコインロッカーを探しました。でもなかなか見つかりません。しばらく歩き回っていたら見つかったのですが、ここのコインロッカーはユーロ硬貨を投入するタイプ。今度はその硬貨が足りず両替が必要となったのですが、両替機が使用禁止となっています。
 さて困った、ということで、駅の中にあるファストフードで2回目の朝食をとって、そのお釣りをコインロッカー用とすることにしました。
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 ベルリン中央駅は中がひと続きの大空間となっています。

 その大空間でホームが立体交差となっていて、垂直方向の少しの移動で乗り換えができます。大深度地下へホームを拡張していっている東京駅などとは発想が違うようです。
(May2020追記:渋谷駅は、これまでの日本の鉄道ターミナルとは少し違った発想でのリニューアルが進んでいるようですね。中目黒の会社勤めをしていた私が乗り換えで毎日使っていた渋谷駅とは、全く姿を変えつつあるようですが、既にあの日の東横線のホームは地下に移ったとのこと、寂しさはあるもののやはり感心します。東京の変化のスピードには。)
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 さて、フィッシュ&チップスのお店で軽く二度目の朝食を取り、無事コインロッカーにバックパックを放り込めた父娘二人は、その後ベルリン市内交通一日フリーチケットを買い、中央駅からU-bahn(地下鉄)ですぐのブランデルブルク門へまず向かったのでした。(あれ、先にこのチケットを先に買っていれば、硬貨は確保できていた・・・? ← May2020追記)

 テレビでよく見るアングルです。
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 このブランデンブルク門を起点にベルリン歩きが始まりました。

 観光スポットですが日本人の姿は見えません。観光シーズンから外れているせいでしょうか?
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 噴水。

 でも冬本番がすぐそこに迫ってきているので、中は空っぽでした。
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 わりと新しそうなビルです。

 日本ではほぼ見かけないデザインのビルが、古さばかりが街並みではないと言っているような気がしました。新しくても古いものと調和できるって。
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 その一方で、

 味も素っ気もないビルがここにも。
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 ジャンダルメンマルクトのDomです。

 フランスドーム?それともドイツドームだったのでしょうか?
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 コンツェルトハウス・ベルリンです。

 広場ではクリスマスマーケットの準備が進んでいました。
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 国立歌劇場だったかな?

 趣ありますねー。
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 こちらは歴史博物館。

 川と良い景観を創っていますね。
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 そのウォーターフロントはこんな感じ。

 木々が葉を落とした季節でもその色調が周囲と調和して、また、救助用の浮輪がその機能を隠さないでもいい具合のエッセンスを加えています。
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 木立ち越しに見るベルリン大聖堂です。

 青々と葉が茂る夏はどのような景観になるのでしょうか。見てみたいですねぇ。
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 ただ、その道をはさんで反対側にはこんな建物が!

 これは無い!
 ドイツでもこんなことが起きるんですね。特別な事情でもあるんでしょうか?
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 ここの大聖堂はさほど高くありません。

 でも、周りにものすごーく広い空間があるので、他にはない独特の迫力があります。
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 ベルリン大聖堂の左隣にあったのは旧博物館だったようです。

 無駄なほど広い空間が、このエリアに落ち着きを与えています。
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 遠くに見える赤い建物は市庁舎です。

 やはりここの市庁舎も歴史的な建物でした。うらやましいですね。
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 足が疲れてきたので、このあたりからフリーチケットで2階建てバスに乗りました。といっても、二区間だけだったのですが。
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 “ベルリンの壁”が今どうなっているのかをネットで調べてみると、保存されている場所があることを初めて知りました。それまではあまり興味がなかったのでしたが、結構近いようなので急遽行ってみることにしました。

 使ったのは地下鉄U-bahn。最寄りの駅から壁エリアはすぐ近くだったと記憶しています。
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 昔の街並みと壁の模型です。

 シンプルだけにその重い意味が伝わってくるかのようでした。
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 壁が取り壊された所には、代わりの棒のオブジェが設置されていました。

 延々と・・・。
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 今いるのはこのあたり。

 壁が二重だったことがわかります。
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 二重だった区間では、まだ旧東ベルリン側部分の壁が残っているところもあります。

 冷戦の遺産、負の遺産。
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 旧東ベルリン側の建築現場です。

 その時は気づきませんでしたが、でっかいFirefoxの看板でした。
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 旧東ベルリン側の広場です。

 旧東ベルリン側の建物には、ところどころに当時の様子をうかがえる写真がラッピングされていました。

 暗い時代を語り継ぐように。
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 真ん中のオブジェ左側が旧東ベルリンで右側が旧西ベルリンです。

 突然分断されてしまった時、ベルリン市民はどんな気持ちだったのか・・・。
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 壁沿いに進むと基礎だけの建物跡がありました。

 いろいろな説明書きがあったのですが、人だかりで落ち着いて見ることが出来ませんでした。いや、見えても意味がわからなかったでしょうが。
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 説明書きを1枚だけ撮影できました。

 この建物は“壁”の一部になっていて、その中ではいろんな出来事があったとの事が書かれていたのでしょう。多分^^;
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 そこにあった説明版。

 1961年8月13日から1989年11月9日まで、市を分断したベルリンの壁を記憶するため、また暴力的な東側の支配を受けた犠牲者を追悼するため、ドイツ連邦共和国とベルリン市によって、これは構築された。(のような内容だと思います。)
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 監視塔跡です。

 これは旧東ベルリン側にありました。
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 保存されている“壁”です。

 旧西ベルリン側の道を歩いているところです。
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 歩道の赤い部分は自転車用のレーンです。

 そこをうろうろしていたら、後ろから来た自転車にベルを鳴らされてしまいました。ドイツでは日本のような“曖昧さ”が通じないようです。“やると決めたらやる、これは私、これはあなた・・・”のような、はっきりした線引きが感じられます。
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 途中まで壊された“壁”です。

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 その壁を真横から覗いてみました。

 左が旧東ベルリンで右が旧西ベルリンです。
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 壁への落書き。

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 遊歩道と芝生。

 1989年の西ドイツ一人旅の際、芝生には犬の糞がたっくさん落ちていました。踏まないように注意していたのですが今回はお目にかかりません。国によって違うモラルやマナー、それは時とともに変化していくようですね。
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 旧東ベルリン側を望みます。

 壁のすぐ向こうには古い建物がありました。その窓からは西ベルリンがよく見えたと思いますが、どんな気持ちだったのでしょう。
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 歩き疲れたので、U-bahnに乗ってショッピングセンターに行きました。

 休憩がてらここのベンチにしばらく座って、スマホでBooking.comサイトを使って今日の宿の品定めをしました。ベルリン近郊の街もいいかなと思っていたのですが、遅くなったのでベルリン市内に泊まることに決めました。
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 予約したのは中央駅から近郊電車S-bahnで4駅西の古いペンジョン、Hotel Pension Fasanenhausです。その名の通りファーザネン通りに面したリーズナブルな小宿です。
 前回の渡欧時はほとんどペンジョンを選んでいました。安くけれどその独特な雰囲気に最初は「えっ?!」って感じですが、ペンジョン形式は親切で良い宿が多いです。
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 宿まで迷いながらなんとか到着し、チェックイン後荷物を部屋に放り込んですぐ夕食に出かけました。

 この日の夕食は今回の渡欧で初めてのレストラン!
 娘はハンバーグ、私はベルリンの郷土料理アイシュバインを注文しました。いなせな主人を始め、なかなか良いレストランで料理も美味しかったのですが、ご覧の通りの巨大な肉塊と山盛りのザワークラウト、残念無念食べきれませんでした。
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 満腹・満足の私たち、レストランを出ました。

 外は雨でした。

 ただ小雨で、このあと帰国まで雨に降られなかったことを考えると、天候には非常に恵まれたと思います。
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 翌朝、宿での朝食はファーザネン通りに面した席に案内されました。

 他のホテル同様バイキングでしたが、飲み物はコーヒー?紅茶?と注文を聞いてくれたのちに、席まで持ってきてくれるシステムでした。
 今と昔の朝食風景が合体しながらも、ペンジョンらしい懐かしいひと時でした。
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 落ち着いた部屋でした。

 天井がとても高かったですね。
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 窓の外はこれまたお約束の中庭!

 暖房が効きすぎていましたので、夜中じゅうこの窓を開けたままにしていました。
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 宿をチェックアウトしてS-bahnの駅に向かいます。

 この界隈、落ち着いていてかなり気に入りました。ベルリンに住むのならこのあたりがいいですね。(無いけど)
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 途中雑貨屋さんのようなお店が開いていました。

 人の好さそうな初老の店主が優しく応対して下さり、ちょっとしたお土産を気持ちよく買うことができました。
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 このベルリンというドイツの首都、大都会でキッチリした線引き感はありますが、ブダペストのような良い意味での“ゆるさ”もある、お気に入りのまちの一つに加わりました。
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 中央駅に戻り、高速鉄道へ乗り換えです。

 このような大空間の中で線路が立体交差しています。
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 ドイツ鉄道(DB)の高速鉄道、ICE(InterCityExpress:イーツェーエー)の1等車に乗り込みました。

 次の街まで、しばし車窓からの眺めを楽しみます。

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