02) フランクフルト編(1989年版 西ドイツの街並み)

過去旅のご紹介

*** 6 Mar.1989 ***

 スカンジナビア半島が地図の通りの形で見えてから間もなく、機体は高度を徐々に下げていきました。ついに夢にまで見たヨーロッパの大地に着陸です。
 西ドイツの街並みが見え始めた着陸前、鳥肌が立つほど感動したのを今でも鮮明に覚えています。

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 降機後のフランクフルト空港は夕方で人もまばらでした。
 初めての入国審査や税関などの手続きは不安いっぱいでしたが、人の流れに乗って歩いていたら気がつくとそこは到着ロビー。そう、入国審査のゲートに係員が不在で、パスコントロールを受けずに通り抜けてしまい、いつの間にか西ドイツに入国してしまっていたのでした。
 どこの国も入国審査が厳しい今では考えられないことです。
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 よくわからないまま両替所で紙幣をコインに交換してもらい、電車でフランクフルト中央駅へ向かったのでしたが、なんとなくおかしいなと思っていたら、どうやら反対方向への電車に間違って乗っていたようです。幸い気がつくのが早かったおかげで数駅を引き返すだけで済みましたが。
 その駅は東京郊外の私鉄の小さな駅という感じ、でも明らかにそれとは違うということをすぐに感じ知らされました。
 ホームにいるのは皆ドイツ人、駅から見える車はフォルクスワーゲン・古いメルセデスベンツなどのドイツ車。当たり前のことですが・・・。
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 到着が夜になるということで一泊目のホテルは日本で予約しておきました。
 フランクフルト中央駅からホテルまでは、市内交通の乗り方がわからず暗くなっていたのでタクシーで行ったのですが、下車するときにトランクに入れていたバックパックを放り投げられるなど、運転手の機嫌が悪くどうしたものかと思っていましたが、
どうやらドイツでは独りでタクシーに乗る際、助手席に乗る決まりが当時あったらしいですね。まあ運賃にチップを加えたところ上機嫌になりましたが。
 初めて渡したチップ、この渡すタイミングは今でもよくわかりません。
(Apr2020追記:今は色々とシステムが変わりその機会も減ってきました。)
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 ホテルは3ッ星にもかかわらず小振りで陰気、おまけにフロントマンも無愛想でいきなり初日に不安感を覚えましたが、駅の売店で買っておいたビールを部屋で飲んで床につきました。
~ ホテル ルクソール ~

*** 7 Mar.1989 ***
 初めての外国での一夜が開けました。
 ホテル朝食は初めてのコンチネンタルブレクファストでしたが、落ち着いてとることができました。
 またチェックアウトでは昨夜の無愛想なフロントマンではなくて、年輩の愛想のいいおじさんだったこともあり朝からいい気分でした。
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 バックパックを背負ってホテルを出てから、空港で昨日もらったフランクフルトの市内地図を見ながら少し歩くと、良いお天気の中マイン川にぶつかりました。
 何の変哲もない橋ですがさりげなく格好良いですね。
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 河畔のこの線路は何だったのでしょうか?架線が見えないので電車ではなかったんですね。
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  マイン川沿いには遊歩道と並木が。人はいませんでしたがウォーターフロント整備がきれいに行われていました。
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 フランクフルト(・アム・マイン)は思いのほか美しいところが多くて、気持ちの良い天気同様、昨夜の心の曇り空が晴れてきたのが自分でわかりました。

 いたるところにこのようなくつろぐ空間がありました。今でも日本にはこのような空間がまだまだ足りませんね。
(Apr2020追記:日本でも増えてきました^^)
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 写真右側の広告塔・・・新しい街並みには調和して格好良いですね!古い街並みエリアとのアイテムの使い分けが上手です。
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 フランクフルト中央駅が画面真ん中の奥に見えます。ここフランクフルトを始めこの頃の西ドイツには車があふれかえっていました。
 それと今では携帯電話で簡単に日本と通話できますが、当然ながら当時はそんなものは無く公衆電話です。
(Apr2020追記:今はスマホでLINEや050電話使っての無料通話ですね。)
 中央駅近くの公衆電話から1マルク硬貨をチャリンチャリン入れながら、日本へ初めての国際電話をかけました。
(Apr2020追記:“マルク” ノスタルジックな響きですが、やっぱりユーロが楽です。)
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 フランクフルト中央駅の構内で念願のヴルスト(ソーセージ)とビールを買い、店先のカウンターでお昼ご飯にしました。このスタイルがこの旅での昼食スタンダードとなりました。
 ここからDB2等ツーリストカードを使った、足の向くまま気の向くままの鉄道一人旅が始まったのでした。
(DB = Deutsche Bundesbahn=ドイツ国鉄=日本語読みデーベー  Apr2020追記:現在は民営化されたのかDeutsche Bahn=ドイツ鉄道のDBとなっています。)

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