*** 10 Mar.1989 ***
西ドイツでのドナウ川最下流の街パッサウに着きました。やっと二日酔いも治まった頃でした。
ここはドナウ・イン・イルツ 3つの川の合流点でもあります。
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狭い道を抜けてドナウ川に出ました。
ウルムのドナウと違い、ずいぶんと川幅が広くなりました。桟橋もあるのでおそらくクルーズ船が運行するんでしょうね。
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川沿いの遊歩道を下流方向に向かいます。
対岸の山の上はお城でしょうか。明日の朝行ってみよう。
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この日はイン川との合流点付近先端にあったホテルに投宿しました。
何というホテルか忘れましたが、レストランを併設したこぢんまりとした落ち着く宿でした。
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街歩きに出かけました。いやここでは川歩きといったほうがふさわしいですね。
今度はイン川のほとりです。
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このとんがり屋根は何でしょうか。舟運の税関跡でしょうかそれともただの取水塔だったのでしょうか。
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イン川を上流方面へ向かいました。
スイスのインスブルックはこのはるか上流です。ちなみにイン川にかかる橋(ブルック)で、インスブルックって町の名前になったとのことです。
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イン川の右岸。
ドイツではこのような河岸のなだらかな丘に、ぶどう畑が広がっていることが多いです。でもここは違いました。
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白鳥はエサ探し?
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一方の私、この夜のエサ(食事)はホテル併設のレストランでいただくことに。
ドイツ語で書かれていたメニューは、ヴルスト(ソーセージ)とビール程度しかわかりませんので、いつも何が来るかお楽しみで適当に注文しています。
ただ肉(フライッシュ)と魚(フィッシュ)くらいは読めるので、その中から選ぶのですが、この日はウェイトレスさんにフライッシュであとは任せますって伝えたら、おいしい肉料理を選んで運んできてくれました。
ドイツの大衆レストランは安い・うまい・多いでいつも満足でした。
(Apr2020追記:日本のデフレ期間中に物価は逆転して、今は高いですね。)
この旅で一番“きれい”と思ったのがこのドナウ川の夜景。夕食後ゆったりと散歩していたときのワンショットです。
心地良さが画像にも表れていました。
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部屋に戻り窓から見た向かいのビアホフ(ビアホール)。
今日は夕食で美味しいビールをたっぷり飲みましたので、それと、昨日の今日ということもあって外には出ませんでした。
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ビアホフのお隣は小物屋さんのようでした。
この日もそうでしたが、当時の西ドイツの宿はホテルでも朝食付き5千円程度のところが多く、貧乏旅行には大助かりでしたね。
*** 11 Mar.1989 ***
ホテルのチェックアウト前に、ドナウ川にかかる橋を渡り左岸の山に行ってみました。
実はその前、フロントにいた女将さんにオーストリア国境は近いのかを聞いてみました。
近ければ歩いて国境を渡りたいと説明したのですが、怪訝な表情で、少し遠いかなという意味の説明をして下さいました。日本のような島国とは違って、ヨーロッパ大陸の人にとっては国境の往来は珍しくもないことなんでしょうね。
それがさっきの“何故?”ていう表情に表れたのでしょう。
(Apr2020追記:特に今はシェンゲン協定で出入国審査が無くなり、国境を意識
することが無いですね。ただ、新型コロナウィルスCovid-19対策で、何十年ぶ
りかに国境が閉じられているところもあるようです。この先EUはどうなってい
くのでしょうか・・・。)
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山に登り始めたら何やら格好の良い案内がありました。何が書かれていたんでしょう。
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空。
天気は良かったのですが朝早かったせいかこんな色です。
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奥に見えるのがイン川です。
パッサウの街は道が狭くて建物の圧迫感が強いのですが、それだけに川べりでの開放感は大切なのでしょう。
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こちらはドナウ川です。
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その二つの国際河川がここで合流します。
ホテルは先端の建物です。更に先端には公園があり良い雰囲気を醸し出していましたが、実は犬の糞がたっくさん落ちていて、気を抜くと踏んでしまう恐ろしいところでした。
でもそれはココに限った話ではありません。ドイツ各地の公園では、美しい街並みに反比例するように犬の糞だらけだったですね。環境先進国だけに不思議です。
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山を下りて左岸の川辺にも降りてみました。
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時間がたつときれいな青空に変わってきました。
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お散歩の人たちが白鳥に餌をやっていました。
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人道橋、ヨーロッパの香りがぷんぷんするデザインでした。
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この日でドナウ川ともお別れ、このあと夜行の国際列車ユーロシティ(EC)で一気に北ドイツまで行くつもりですが、パッサウにそのECが到着するまでにまだまだ時間があります。
それまでの間、もう少しドナウ川と触れ合うこととしました。
DBの電車に乗ってひとまずパッサウから離れ、出発時刻に合わせてまた戻ってくることにしました。