*** 13 Mar.1989 ***
ついに最後の町マインツへ。でもマインツ最初の写真が実はこれ・・・。
マインツ到着の頃はまだまだ明るい時間だったのです。
いつものとおり、フリーマップとホテルリストをもらって宿探しをしたのでしたが、どうもピンと来るところがありません。
そのためお隣のビンゲンの街へDBに乗って行ってみたのでした。
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ビンゲンについた頃は外も薄暗くなったので急いで宿を探したのでしたが、飛び込みのバックパッカーは相手にしてもらえないような、敷居の高いホテルばかりで、街の雰囲気は良かったのでしたが結局マインツへ戻ることにしたのでした。
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マインツに戻った頃は真っ暗で、宿を選んでいる場合ではなくなっていましたので、もうどこでも良いという気分で適当に駅前の古いホテルに入りました。
狭いフロントにはおやじが一人。様子をたずねたら面倒くさそうな態度と言葉で空き部屋有りの返答でした。
ムッとしたのですが、夜遅くなり疲れがピークに近かったことと、一言返す語学力が無いので仕方なくここに投宿しました。
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部屋は薄暗くて狭いし、コブレンツで宿を探せば良かったと思ったのは既に後の祭り。レストランを探すのも疲れて面倒くさくなり、駅の売店で食べ物とビールを買ってきて部屋で寂しい夕食としました。
マインツとビンゲンでのいやな出来事の連続が、この渡独中最初で最後の日本が恋しくなる夜を作ってくれてしまいました。
普段はほとんど洋楽聴きの私を、ウォークマンからイアフォン越しに流れるサザンオールスターズの曲が慰めてくれます。
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5階の部屋の窓からは駅前の様子がよく見えます。
ビールを飲みながら、バスやトラム、そして人の流れをボーっと見ることができたのは、唯一良かったことでしょうか。
*** 14 Mar.1989 ***
マインツでの一夜が明け、外を見ると昨夜と同じ角度ですが全く違う風景に感じられました。
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ここは歴史のある町のようですが、フランクフルトの近郊ですのでベッドタウンの側面もあるのでしょう。駅に向かう人がたくさんいます。
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ホテルの朝食は満足できるもので、そこへの案内も昨夜のおやじがしてくれたのですが、一転して気さくな雰囲気です。でもそこはまだ20代の私、喜怒哀楽の切り替えが遅く、チェックアウトを含め無言でホテルをあとにしたのは言うまでもありません。
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気分を新たに街歩きに出ました。
いやー綺麗な街ですね。
しかも交通量が多くて活気のある街。
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そして川沿いの遊歩道。
この旅では並木をいろんなところで見ましたが、剪定されたものにはあまりお目にかからなかったと思います。
ここの並木、日本では非難の的となる“こぶ”を作っています。日本人とドイツ人の美意識を比べてみたいものです。
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ところでマインツはライン川とマイン川の合流点の街ですが、この川はどちらだったのでしょうか・・・。
何となく懐かしい階段護岸。昔は我が街の港にもこのような護岸がそこら中にありました。
夕方に見えますが、朝の光景です。
対岸にはポプラ並木。
この橋を見て、ふと第二次大戦を連想しました。どの橋でも凄まじく悲惨な攻防が繰り広げられたのでしょう。
河川敷は駐車場になっていました。たくさんの人が勤める大きな職場が近くにあったのでしょうか。
市が開かれているマルクト広場だったと思います。逆光で見えにくいですが。
あの高級車スポーツカー、ポルシェ911が無造作に路上駐車されています。ドイツの日常を感じる一コマです。
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さてついに明日は帰国の日、今日はフランクフルトに戻ってお土産でも買うことにしましょう。