***26 May.2019***
快適だった中国国際航空のビジネスクラス長距離便も終わりが近づきました。フルフラットポッドの快適なスペースと、映画を見ながら飲むドイツ白ワインの心地良さ、まだしばらく乗っていたかったと思うくらいでした。
中国の航空会社なので、エンターテイメント(映画)の日本語対応は少なく、選択肢はあまりありませんでしたが、それは些細な事。前年に乗ったロシア・アエロフロート航空のビジネスクラス同様、ジジィの旅人にとっては、足を延ばしてくつろぎ寝ることができるスペースと美味しい飲み物があれば、その他のことはとやかく言いません。なにせ、日系航空会社のエコノミークラス並みの運賃で、こんな楽な旅が出来るのですから^^v
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フランクフルト・アム・マイン空港に、ほぼ定刻の午前7時前到着です。
降機も優先のため、エコノミークラスの大勢の人より先にイミグレ手続きをしようと先を急ぎます。
このあたりから突然ドイツとなりました。
先頭近くを進んでいたら、もう周りの中国語は聞こえなくなり、ドイツ語に包まれだしたのです。
この空港、30年前の西ドイツ一人旅で使った記念すべき空港です。それ以降、渡欧する際にはここをハブに入域することが多かったのでしたが、その後ロンドン・ヒースロー空港、パリ・シャルルドゴール空港、そしてローマ・フィムミチーノ空港など多様化してきました。どこをハブとしても特色があって面白いのですが、ローマ・フィムミチーノ行きの便は航空券が比較的安く、また、交通アクセスが良かったり宿も安めのところがあるので、特に最近のお気に入りとなっています。
そんな中、久しぶりのフランクフルト・アム・マイン空港、次の乗り換え便まで3時間ほどありますので、プライオリティパスを使ってビジネスラウンジに入り、大好きなドイツビールを飲みながら、ゆっくり過ごすこととします。
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ここのビジネスラウンジ、プライオリティパスで入ることができるのは、ドイツへ入国したのちのランドサイドにあります。簡単なパスコントロールを通過し預け荷物をピックアップしてから入国。早速ビジネスラウンジへと向かったのでしたが、事前に場所など調べていたためスムーズに到着です。
情報通り、ラウンジとは思えない佇まいの重厚なドアを押して入ると、はい、ちゃんとそこは紛れもないビジネスラウンジでした。シャワールームもきちんと備え付けられている立派な。
今は事前にほとんどの情報をネットで入手できるので、ホント楽ですね。ただ、何がこれから起きるのか、といったドキドキ感が昔と異なり希薄になったのも確かです。かと言って、情報を仕入れずに飛び回る時代ではもはやありません、私も時流に逆らわない、無理のないジジィ旅を今後も続けようと思っています。
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(このあたり、全く写真を撮っていません。Blogにアップすることなど考えていませんでしたので。)
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さて、そろそろ中継地のマンチェスターへ向けて出発です。
長い長いセキュリティーチェックの列に並び、出発ロビーに着いたのは確か出発30分前頃だったと思います。冷や汗もののフランクフルト・アム・マイン空港、次から気を付けねば。
定刻の午前9時50分、ルフトハンザLH942便エアバスA320の機体は、マンチェスターへ向けて飛び立ちました。
短距離路線でしたが、そこはLCCではなくドイツのフラッグシップ・ルフトハンザの中、きちんと朝食が出てきました。
先ほどまでいたラウンジで結構飲んで食べたので満腹です。サンドウィッチは温存し、美味しいドイツビールだけいただきました。
そう言えばラウンジで食べたソーセージですが、私の大好きな、香辛料が効いたドイツの普通のヴルストとは違い、日本で食べるウィンナーのようなものでした。ビールは良かったとして、期待していただけに非常に残念でした。
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LH942便は国内便のような感覚でUKマンチェスター空港へ到着です。
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ここでの乗り換え時間は1時間45分、荷物を預ける締め切り時刻は出発1時間前で、しかもUKはシェンゲン外のために、再びイミグレを受けなければなりません。出入国とも混雑具合の情報に乏しかったここマンチェスター空港、今回の航空機乗り換え旅で最大の難関と構えていました。
そのため到着も出発も優先レーンのチケットを入手していたのでしたが、結果的に取り越し苦労だったようです。すーいすーいと全ての手続きが順調に進み、乗り換えのLCCカウンターでセルフバゲッジにバックパックを放り込み終えたのは、まだ、出発まで1時間20分ほどを残す頃だったのですから。
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おもわぬ時間を手に入れましたので、迷うことなくここでもビジネスラウンジへ直行です。
ここは紛れもないヨーロッパ、周りは全て西洋人。私一人が浮いた存在のようでしたが、気にすることなく少し早い昼食としました。
ドイツとは趣が異なり、ベーコンがソーセージ代わりでしたので、それを多めにお皿に乗せてきたのでしたが、これがしょっぱいしょっぱい!血圧高目で毎朝薬を飲んでいる私には、やばい食べ物でした。でも、、、しょっぱいものは、やはり美味い^^;
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搭乗時刻が近づいてきたので搭乗口に向かうと、もう既に”Now Boarding“と表示されています。
窓からは、今から乗るUKのLCCフライビー(flybe)のターボプロップ機が見えます。小さいですね。
どうやら搭乗が開始されてからさほど時間は経ってないようです。まだ搭乗口には長めの列が残っていましたので。
そう言えばこのflybe、近年の経営悪化に新型コロナがとどめを刺して、2020年3月4日に”破産“してしまいましたね。貴重な空の足だったのに・・・。
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先ほど窓から見えた機体がこれから乗る便ではありませんでした。更に小さそう。
ボーディングブリッジなど無いのは、特にヨーロッパLCCではスタンダード。みんな歩いて向かっていますが、おいおい、荷物大きくないかぃ?
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私はこの一人旅の荷物を、多くのLCCでは機内持ち込み可能な小さめのバックパック1個に抑えていました。ただ、flybeの機内持ち込みサイズは小さく、それを少しだけ超過していたため、別料金を払って預け荷物としていたのでした。ただ、周りを見渡すと、私のバックパックより明らかに大きい荷物を持ち込んでいる人がかなりいるようです。大丈夫なのかと見ていたら、案の定、私の前に搭乗した人の荷物は頭上のバゲッジルームになかなか収まりません。ほら見ろ、と思った瞬間、無理やり”ドゴン“と押し込んでしまったのでした。
押し込んだお兄さんの横には彼女とみられるお姉さんもいたのでしたが、お兄さんの安堵の「フーッ!」のあと2人と目が合って、瞬間3人で大笑いとなったのでした。
そこでわかったのでした。ヨーロッパLCCの手荷物ルールは”入れば可“であったことが。(ほんとかねー?_?)
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飲み続けていたせいでトイレが近くなっていました。離陸まで少し時間がありそうでしたのでトイレへ行くことに。
注意書きで英語と併記されていたのは中国語、近頃のヨーロッパで見かける東洋人の大半は中国人なのでそれも当然なのかもしれません。でも、30年前はそれが日本人だったことを考えると、少しどころかかなり寂しいものです。
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定刻のお昼過ぎ、BE817便はマン島ロナルズウェイ空港へ向けてプロペラの回転を上げていきました。
さあ、いよいよ次はマン島だ!
プロペラ機独特の振動とともに、機体はブリテン島の空を上昇していきます。
上昇が終わったと思ったら、すぐに下降を始めました。
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離陸から30分少々、あっという間にアイリッシュ海に浮かぶマン島が視界に入ってきました。
ついに来た!
一生来ることは無いと思っていた、あのマン島に!
機体は下降を続け、マン島が更に鮮やかな色を私に魅せ始めます。
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