さて、少ないながらも開設した4か所の応急給水所ですが、どこも長蛇の列との報告が入ってきていました。無理もありません、据え置き1㌧タンクへの充水に使える戦力は、水道局が所有する2㌧加圧給水車1台だけだったのですから。
そのため、職員が交代しながら何度も何度も充水ポイントとなる柿原水道本局と各応急給水所を往復し作業にあたりました。
なお三間二名地区では、消防団員が独自に充水作業にあたってくれているとの情報が入っていました。人手が全く不足している中、感謝の気持ちでいっぱいになったのは言うまでもありません。
そんなこんなで断水初日の応急給水所での給水作業は終了し、断水2日目となる翌8日、朝一番からの給水活動に備えた充水作業を終えたのは午前3時頃のことでした。
発災2日目の7月8日は、午前7時に吉田地域1カ所・三間地域3カ所の応急給水所での給水を再開しました。やはり特に吉田地域では、長い長い水を求める人たちの列がすぐにでき、据え置き1㌧タンクの水はみるみる減っていきます。言うまでもなく充水作業はフル回転で再開していましたが。
一方、丸山配水区での大量漏水の調査にも職員を充てなければなりません。現場に出た職員たちからは漏水カ所発見の知らせがまだ入ってきません。
落ち着かないものの現場は仁村給水課長に任せ、私は支援要請に注力しました。
ー この記事の原文は水道産業新聞2020年(令和2年)10月1日版(第5445号)に掲載されたものです ー
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