この日の昼過ぎ、仁村の元へ宇和島市管工事協同組合の加藤理事長たちが駆け付けてくれていました。電話で協力要請をしたところ快諾だったとのことです。
まず依頼したのは玉津地区の救済でした。協議の結果、満水の据え置き1㌧タンク2基を搭載した2㌧トラックを2台準備してもらい、それを往復させてもらえることになりました。現地ではトラック自体を給水所替わりにし、水が無くなれば充水のために柿原水道本局に戻り、また届け、また戻り…、ピストン輸送方式で水を届けることにしたのです。
玉津地区に応急給水所を開設できたのは8日の16時頃でした。命の水が無くなって1日以上待ってもらったことになります。それにしても野福峠を通っての輸送、タンクの中で水が揺れ車体が不安定となり、さぞかし大変だったことと察します。それでも加藤理事長率いる管工事組合の方々は、こののちしばらく玉津地区へ水を届け続けてくれたのでした。感謝!
この玉津地区以外は吉田地域での応急給水所は吉田支所ただ1カ所だったのでしたが、松山市の支援に道路状況の改善が加わり、17時にやっと奥南小学校と喜佐方公民館へ新たな応急給水所を開設することができました。地区住民に吉田支所まで往復する不便は無くなりましたが、両給水所とも、すぐに長い列ができたとのことです。
ー この記事の原文は水道産業新聞2020年(令和2年)10月5日版(第5446号)に掲載されたものです ー
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