この市長への追加報告から遡ること約1時間半となる15時30分、松山市公営企業局の水道技術管理者で支援のために駐在中の湯野副部長が、応急復旧本部で実質的に陣頭指揮を執ってくれている今田主幹と私の部屋を訪れました。多くの日水協からの派遣職員や県内各地の管工事業者の支援を集中投入し、8月6日から始めていた応急復旧がこの日までにほぼ終了したことを私に報告するために。
奥白井谷地区では河川護岸とともに道路も大きく被災しているため、その17戸40人に対する水道の応急復旧にはまだ取りかかることはできません。ただ、それ以外の区域では断水を一気に解消させてくれたのです。
我々宇和島市水道局と宇和島市管工事業協同組合だけでは、こんなに早く作業を進捗させることは不可能だったに違いありません。困ったときはお互い様、その互助の精神が色濃い水道界だからこそ、このような迅速な復旧が可能となったのでしょう。
翌朝8時40分には、多くの支援で宇和島市を救ってくれた日水協中国四国地方支部の応急復旧支援隊は解散し、それぞれの帰路に就きました。
〝感謝〟、この言葉以外見当たりません。
ー この記事の原文は水道産業新聞2021年(令和3年)11月22日版(第5541号)に掲載されたものです ー
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